2016年01月04日

大きな室内、ロスアンジェルス

大きな室内、ロスアンジェルス
ホックニーの巧みな手にかかると、コラージュ、素描、絵という要素は、今日の美術界では並ぶもののない美術上の声明をなしとげるために結合する。1988年に描かれたこの気ままな室内空間は、そこにホックニーの最近20年あまりのさまざまな妄想が、カリフォルニアの生活様式、静物と室内、近代美術史、特にピカソの支配的存在とともに一点に集まっている闘技場である。1970年代のホックニーの室内惰景がくり返しのパターンと空間の平面性の探求によって形式主義者の型を受け入れている一方、この作例のような1980年代の作品は、貢欲な手法で空間と細部に従ホしている。この絵は、この美術家の舞台デザインとの関わりあいが、彼の作品の中で、室内情景というジャンルをいかに生き返らせたかを生き生きと見せている構図上の「力作」である。



Posted by カリンちゃん at 16:43│Comments(0)
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